マイニングのみならず、仮想通貨まわりには非常にスキャム(詐欺)が多くなっています。
コインそのもの、ICO、セミナー、そしてマイニング…。そして、そこに多くの資金を投入してしまう人がいるのです。
では、スキャムはいったいどのような種類があって、何に警戒すべきでしょうか。マイニングまわりを中心に、スキャムを知って対策を立てていきましょう。
クラウドマイニングはスキャムのリスク
クラウドマイニングとは、費用を持ち寄ってマイニング機器に投資し、リモートでマイニングして受け取った仮想通貨を分配するものです。手元にマイニング機器があるわけではありませんから、スキャムのリスクが極めて高くなります。
スキャムの見分け方として、「数字を過剰に押し出しているものは注意」というものがあります。「月利５％」とか「120％還元」とか、儲かりそうな雰囲気を出している場合、注意が必要です。というより、これはスキャムの可能性が極めて高くなります。
機械が見えないクラウドマイニングにおいて、スキャムを見分けるのはとても困難です。詐欺師側も考えているので、最初は投資に少し上乗せしたリターンを用意し、信頼して大きな額を投資したあと、一気に持ち去るのです。
コイン系もスキャムがあるので注意
仮想通貨でスキャムなのではと話題になっていたのが、bitConnect(ビットコネクト)です。仮想通貨を貸し出して、1％前後のリターンを得るというもの。しかしビットコネクトは、100ドルにならないと引き出せないなど、さまざまな制約がありました。
一般の詐欺は、購入プロセスが複雑になっており、自分だけが購入できるという感覚が強くなって投資してしまう側面があります。しかし、ビットコネクトは誰でも購入できて、その代わり売却のハードルが高くなります。購入は意外と簡単なんので、多くの人が購入しました。
その結果、ビットコネクトは破綻しました。その直前に詐欺認定され、リーダーも当局に逮捕されています。
セミナーも玉石混交
仮想通貨はセミナーも混乱を招きます。仮想通貨の初期では、カルダノ(ADA)がセミナーで資金調達に成功していますが、たいへんな苦労があったようです。2014年ごろは、ビットコインですら、マウントゴックス事件で怪しいと思われていたのに、その発展形のイーサリアムのさらに発展形のカルダノを作るというのですから、警戒されて当然です。
それでも、関係者（日本人）の努力によって、多額の開発資金調達に成功しています。カルダノはセミナーの先駆け的存在ではあったものの、後発のセミナーに詐欺が多発したのです。
ICO系はお金を集めて逃げる手段に…・
一時期盛り上がった新規コイン発行、ICOも、もはやスキャムの巣窟になってしまっています。ICOは、「こうすれば稼げますよ」を売りとする情報商材系グループ、そしてこれまで詐欺を行ってきたグループが流れ込み、怪しいコインが増えています。
仮想通貨の相場が低迷する今、資金を調達して逃げる、という手段に、ICOが狙われているのです。ICOを購入する場合は、ホワイトペーパーをよくみて、あまりに還元が多すぎないか、そして言い回しなどが詐欺師ふうでないか、気をつけてください。
スキャムを見破るには？
スキャムを見破るにはどうすればいいのでしょうか。
ひとつに、Webサイトの雰囲気から見破ることです。言い回しや表現が、非常に「詐欺臭い」というサイトがあります。「絶対儲かる」「還元」といった文言。それに加えて、詐欺系のホームページ独特の、においたつような文章が挙げられます。
Webサイトを作るにも、ひとりではできませんから、多くの人が関わることになります。通常、まともなクリエイターは詐欺師のサイトに関わりませんから、詐欺のサイトは詐欺師とその加担者だけで構築されることとなります。
よって、スキャムサイトは、一般の情報商材や詐欺師のサイトと酷似しているのです。メンバーが同じなのですから、当然ですね。
マイニングのスキャムを避けるには
マイニングは、仮想通貨関係者の中でもある程度、上級者でないと参加できず、リテラシーが高い人の集まりです。よって、マイニングに関してはあまり詐欺がありませんが、それでも裾野が広がるにつれて初心者が増え、詐欺師の“狩場“となってしまう可能性は十分あります。
なぜ仮想通貨まわりでこんなにも詐欺が多いかというと、やはり社会経験のない大学生や、まだまだ社会に出てもまれていない社会人数年目までの人がターゲットとなっているからではないでしょうか。
詐欺を避けるには、ある程度のリテラシーと、社会経験と、警戒心が必要です。インターネットの知らない人に、大金を預ける仮想通貨とマイニング。詐欺が起こって当然です。よって、最大限の警戒を怠らないようにしましょう。疑いの目を持って、やすやすとお金を出さないようにしましょう。
