仮想通貨のマイニングを検討したとき、気になるのが利益です。
初期費用を投じてマシンを準備し、電気代をかけて採掘し、仮想通貨を掘るのですから、どの程度、儲かるか、そして利益はどれぐらいになるか、計算してはついにやけてしまうものだと思います。
では、今回も実際に仮想通貨をマイニングしている方にご登場願いましょう。今日も登場してくれたのは、マイニングにハマっているPさんです。Pさんはビジネスセンスもあり、ご自身の作ったサービスにも仮想通貨払いを導入されている会社経営の方です。
クリプテック「Pさん、よろしくお願いします!」
Pさん「はいー。何でも聞いてくださいね」
ク「Pさん、結論からお願いします。利益はでていますか?」
P「若干のプラスです」
ク「おおーーー」
P「現在相場、ビットコイン71万円で、ややプラス。損益分岐点が70ぐらいという巷のトレーダー予想は、ある程度あたっている感じですね」
ク「おお!なるほど!モルガン・スタンレーなどが出してるレポートは、Pさんの体験値と似通っていますね。」
ク「ちなみに、Pさんのマイニング方式を教えてください」
P「僕は、ASICです」
ク「専用機に投資したのですね?」
P「はい。数台まわしてる状況です」
ク「日本の状況をあらためて。電気代はおくいくらですか?」
P「僕の会社の所在地などはいえないのですが、電気代は28kWhぐらいですね」
ク「で、若干のプラス」
P「そうですね、日本だといかにして安く契約できるかだと思ってます。僕の場合は、200Vに電気工事してボルトを上げてハイパワーのマシンが動くようにし、電気会社と法人契約してちょっとでも安くしています。その結果、相場が冷え込んでも、若干、利益がでているといった感じですね!」
ク「Pさんは、保守もやられているとのこと、お仕事に差し障りのない範囲内で、周りの方のご状況はいかがですか?」
P「実際、みなさん本格的にASICでやられてる方は、工事して200Vにしておられますよ!」
ク「利益を出すにはどうしたらいいでしょうか?クリプテック読者はマイニングの利益に大きな関心がありますので、利益の出し方を教えてください!」
P「200V仕様に工事することですね!そして先程もお伝えしたように、日本の電気代がだいたい28kWhなので、その電気代を引けば、1日5000円のビットコイン利益がでる計算となるのです!」
ク「夢があります!」
P「ただ、その分、機械も高いんですよ。だから、マイニングってうまく出来てる仕組みだな~なんて僕は思っちゃいますね。」
ク「なるほど。Pさんのマイニングは、得たコインから電気代を引いて、それがそのままプラスになる感じですか?」
P「それがそんな単純じゃないんですよ。電気代だけでなく、ハッシュレートも考えなくちゃならないですし。あ、ハッシュレートって、マイニングの採掘速度のことなんですけど」
ク「ふむふむ」
P「さらには、結局はBTCに変換するんですけど、どの通貨を掘るか、最後にBTCへ交換して、使えるお金にしてしまうのか、結構アタマ使うのが現状ですね」
ク「なるほど、ご苦労されているのですね」
P「たのしんでやってますけどね。こんなふうに話したのも久しぶりです」
ク「Pさん、ありがとうございました。またぜひ、クリプテックにご登場ください」
P「はーい。僕でよければ、なんでも聞いてください」
Pさん、ありがとうございました。Pさんはマイニングにお詳しく、実機を触って身銭を切って実体験していますから、お話が面白いですね!クリプテック編集部でも、Pさんが人気です。
マイニングの利益を出すには?
利益は、売上から経費を引いたもの、と簿記3級などでも習いますよね。よって、マイニングの売上とは、掘れた仮想通貨の金額です。そして経費とは電気代や土地代を1年分したものに初期費用を足したものですね。
つまり諸経費がかかればかかるほど、利益が減っていくのですが、Pさんがおっしゃったように、経費をかけるとその分だけ、売上つまり採掘できる仮想通貨の額も増えるので、難しいところですね。
しかしそれがマイニングの奥深く、楽しいところでもあります。
電気代の見方
最後に、利益を出すために重要な電力料金について確認しておきます。
Pさんは、しきりに「日本の電気代は28kWhぐらい」ということを繰り返しておられました。
こちらの電力会社の選び方.comさんの記事によりますと、一番高いのが関西電力で60.70円。東京電力は6位で54.68円、一番安いのが北陸電力33.26円ということです。
また、「マイニング、利益が出て儲かるなら企業が大々的にやっているのでは?」と思われるかもしれません。GMO、DMM、SBIが企業マイニングに乗り出しています。GMOは北陸の石川県金沢市に拠点を構えており、当地は涼しくて、土地代も比較的安く、都心からアクセスしやすく、さらに電気代がもっとも安いので、合理的な選択だということがわかりますね。