マイニングのdifficulty(採掘難易度)とは?わかりやすく解説

マイニングには、difficulty(採掘難易度)というものがあります。

では、そのdifficultyとは何でしょうか?簡単に説明すると、マイニングが進めば進むほど、このdifficultyが上昇して、マイニングしづらくなるということです。ではなぜ難易度が変化するのでしょうか?その理由をみていきましょう。

 

Difficultyとは

 

マイニングは、ブロックチェーンの承認計算だということはご存知だと思います。

大量の計算を実施し、その整合性を確かめることで、ブロックチェーンは正しさが保証されているのです。しかし、その計算には難易度が存在し、より安全性を高めています。これがdifficultyで、アルゴリズムによって、内容は異なってきます。

 

マイニングは、ハッシュ値を下回るものを対象としています。いわゆるしきい値というものです。このしきい値が、difficulty targetとなります。ハッシュレートに計算速度も左右されますので、difficultyが上昇すればするほど、マイニングの成功確率が下がるわけです。

 

ビットコインブロックチェーンのブロック生成は、平均すると10分に1度行われます。14日(2週間)に一度、10分単位になるよう調整が入ります。しかし、前回までの平均が10分よりも多ければ難易度が下がり、10分よりも少なければ、難易度が上がります。こすいて、retargetingするわけです。再調整ですね。

 

Difficultyは上昇する一方

 

Difficultyは、基本的には、上がる一方です。なぜなら、計算に参加するマシンも増え続けていますし、ハッシュパワーも上昇し続けているからです。マイニング参加者が増えているので。Difficultyも上がるということです。

 

特に、2016年頃から、参加者は加速的に増えています。ビットコインの知名度が上昇するにしたがって、大きくdifficultyもまた、上昇しているのです。

 

また、nonce(ナンス)を見つけるための指標が、difficultyという言い方もできます。新規ブロックをブロックチェーンにつなげていくためには膨大な計算が必要です。ある種の数あてゲームのようなところがあり、世界最高峰のコンピュータを使っても、10分かけてでないと、計算に成功しません。それぐらい、ブロックチェーンの計算は複雑なのです。

 

Difficultyが変化するとどうなる?

 

では、そんなdifficultyが変化すると、何が起こるでしょうか。難易度が上がることで、ブロックチェーンのブロック生成の困難さ加減が変化します。新規のビットコインが同時に生み出され、同時に取引の承認が実行されます。

 

このパラメータであるdifficultyが変化することで、この二箇所が、影響を受ける範囲となります。では、このdifficultyが高くなりすぎた場合と、低くなりすぎた場合はどうなってしまうのでしょうか。

 

マイニングのdifficultyが高くなりすぎた場合

 

マイニングのdifficultyが高くなりすぎると、今度はビットコインを受け取りづらくなるという問題が発生します。なぜなら、マイニングは多くの場合、ビットコインを得るために行うからです。

 

Difficultyが高いと、ブロックの生成スピードが遅くなります。よって、報酬が減ってしまうのです。これは報酬の減少を招きますので、マイニングのコストパフォーマンスが悪くなり、マイニングの参加者がいなくなってしまいます。

 

それだけではありません。取引の承認の部分にdifficultyは関わっていますから、送金のディレイ(遅延)が起きてしまいます。スピードが早いことがビットコイン送金の特徴なのに、送ったビットコインがなかなかブロック生成されず、いつまでも着金せずにインターネット上をウロウロすることになります。

 

マイニングのdifficultyが下がりすぎた場合

 

今度は逆の現象が起こります。Difficultyが下がりすぎると、今度はブロック生成のスピードがとても早くなります。それはとても良いことのように感じますが、マイニングが儲かることになるので、多くにのマイナーがマイニングを実施するようになり、結果として競争率は上がってしまいます。

 

さらに、今度はブロックチェーンを破壊しようとするマイナーの計算も、承認をしてしまいますから、ビットコインの整合性が保たれなくなる可能性は十分あります。すると、価格が下落したり、そもそも信用されなくなったりなどして、価値が崩壊してしまいます。

 

まとめ

 

10分に1度のブロック生成は、difficultyによって保たれています。非常に重要な仕組みで、これがないことにはビットコインの価値は保たれないといっても過言ではないでしょう。Difficultyがあるからこそ、非常によくできた仕組みとなっているのです。つまりは調整弁的な役割ですね。

 

そして、ビットコインやブロックチェーン技術は、他にもいろいろなテクノロジーと仕組みによって支えられていますので、周辺技術について調べてみると、発見や知恵や学びが深まって、面白いのではないでしょうか。

 

難易度の上下によって、マイニングが調整され、競争が適切に行われるので、欠かせない仕組みでもあるわけです。そうしたdifficultyの仕組みを覚えておけば、きちんとした知識のもとでマイニングができます。