マイニングのもっとも大きなリスクはビットコイン価格の下落ではない

マイニングにはリスクがあります。仮想通貨相場が大きく下落するリスクなどです。しかし他にもリスクはあります。マイニングのもっとも大きなリスクをみていきます。

 

火災リスク

 

マイニングのもっとも大きなリスクは、火災です。膨大な熱を発するマイニングは、使う電気量も多く、同時に火災の原因となる、ホコリが舞っています。このホコリがとても危険で、可燃物を設置していると、酸素、ホコリ、温度の上昇といった諸条件が積み重なって、いっきに着火してしまうのです。

 

とくに、GPUの場合はむき出しになるので、非常に火災リスクが高くなるのです。ASICであっても、ホコリを除去しておかなくては、着火してしまう可能性は十分あります。特に冬場は空気が乾燥し、冷却ファンへホコリが舞い込んでしまうことで、火災の原因となり得るのです。

 

発火リスクを抑えるには

 

発火対策として有効なのが、リグをおいているラックに、防火シートをつけることではないでしょうか。防火シートなら、万が一、上からのホコリで着火したとしても、それ以上燃え広がることがありません。

 

そして、リグをマイニングラックに置くこととなりますが、ラックは金属製が理想です。メタルにしないと、木製のラックはくれぐれもやめてください。木製のラックにしてしまうと火災が起きたときに一気に燃え広がってしますのです。

 

マイニングのリスクは価格下落だけではない

 

ビットコインが大きく乱高下して、中毒になってしまうことがあります。それもリスクといえばリスクです。しかし、それは誰でも簡単に思いつく、想定範囲内のリスクです。ビットコイン価格は確かに下落したり上昇したりを繰り返しますが、マイニングで稼いだビットコインは、売らなければ問題ありません。

 

むしろ、マイニング成功時に課税されますので、低い価格でマイニングに成功しておいたほうが、節税になるのです。2017年に仮想通貨で爆益を出し、利益確定して税金を残さずに2018年の相場に全額投資してしまい、お金を失ったばかりか、税金だけが残るという事態に陥った人もおられます。税金は破産しても残りますから、大変な事態に陥ります。

 

しかし、ビットコイン価格の上昇や下落は大きな問題ではありません。マイニングの基本は、日々の価格に一喜一憂しないことが大切です。仮想通貨の相場は、24時間365日オープンしており、値動きに夢中になって中毒になる人が多いのですが、自己管理が重要です。

 

スキャム(詐欺)に巻き込まれるリスク

 

その他、クラウドマイニングには、お金を払ったのに先方がサイトをクローズして逃亡するというリスクがあります。クラウドマイニングにしても、とにかくマイニングは単位が大きいため、あったことのない相手に、大きな額のお金を預けてしまうことについて、自分自身で警戒を怠ってはいけません。

 

スキャムはマイニング界隈において、非常に多くなっています。以前は、クラウドマイニングの詐欺、そして代理店風にみせかけて、入金したら届かなという詐欺がありましたが、いまでは、仮想通貨の市場が盛り下がっていることもあって、ICO(仮想通貨新規発行)まわりで、スキャムが多くなってしまっています。

 

火災は大きな損害を招く

 

火災の話に戻ります。万が一、木製ラックでマイニングラックを組んでしまったり、防火シートを敷かなかったり、そうした自分の不備で火災が発生し、延焼した場合は、火災保険も降りないケースがありますので注意してください。

 

仮に、火災を起こしてしまった場合は、賃貸を借りているなら損害賠償になりますし、持っているマンションの一室でマイニングして火災を起こしたら、資産価値の減少は避けられません。

 

火災が起きたショックだけでなく、経済的なダメージを受けることとなりますので、くれぐれも注意してください。

 

火災リスクへの対策は?

 

対策として、まず窓際にラックを設置しないというのが挙げられます。カーテンをつけるでしょうから、そこへ延焼する事を考えて、カーテンを防火カーテンにするのもひとつのアイデアです。同時に、防火シートを敷きます。

 

ホコリが舞うのはもう仕方ありませんから、できることならこまめにメンテナンスして、同時に火災警報器などもつけるといいでしょう。スプリンクラーがある部屋だと理想的です。消化器は設置が義務付けられているので古くなっていないか確認し、しっかり火災面をチェックしていきます。

 

住まいとして使う住宅よりも、マイニングにつかう空間に気を配る必要があります。防火カーテン、防火シートは、少ない経費で実施できる火災対策なので、無駄なリスクを負わないためにも、実施することが望ましいと考えられます。ぜひとも、マイニングのリスクを知って、できる範囲の対策を実施してみてください。避けられるリスクは避けた方がいいので、事前に準備することが大切です。