iPhoneやiPadでマイニングはできる?

マイニングはマシンスペックを必要とします。よって、ある程度のパワーのあるマシンでないと、いまやマイニングに成功しないのです。その一方で、iPhoneやiPadといった、モバイルデバイスが進化しつつあります。では、そんなiPhoneやiPadでマイニングはできるのでしょうか?

 

iPhoneやiPadでのマイニングはAppleの禁止事項

 

マイニングにマシンスペックが必要なのであれば、iPhoneでマイニングしてみよう・・・そんなふうに考えるかもしれません。しかしながら、実のところマイニングはAppleストアのガイドラインで禁止されています。

 

iPhoneもiPadも、アプリをインストールしていろいろな機能を楽しむものです。そこで、アプリにマイニング機能を持たせれば、と考えるのは名案ですが、禁止されています。なぜなら、おそらくではありますが、iPhoneが物理的に故障してしまう可能性が高くなるからです。

 

Apple社の製品は基本的に、バッテリー交換すら自分では行えなくなっています。つまり、非常に秘密主義なのです。よって、ハードの交換が起こりうるようなリスクをできる限り回避する傾向がありますので、バックグラウンドプロセスでマイニングなどもってのほか、という結論に至ったものだと考えられます。

 

マイニングアプリというものも承認されませんし、広告の代わりにマイニングをするということも不可となっています。バックグラウンドで関係のないマイニングをすることは、あまりユーザーにとってもよいことではないので禁止となりました。よって、iPhoneでマイニングは、現状できません。

 

iPhoneでのマイニングがあるとしたらウイルス

 

しかし、スマホが熱くなったり、重くなったりすることがあると思います。その場合は、マイニングウイルスに感染している可能性があります。多くの場合、アダルト系の無料サイトや、違法のダウンロードサイトにアクセスすると、ウイルスが仕込まれているケースが多くなっています。

 

それでも、そんな怪しいサイトにはアクセスしてないと思うかもしれません。違法系のサイトにはマイニングウイルスが仕込まれていることが多いのですが、通常のサイトもハッキングによって壊されている可能性は十分あります。

 

あるとしたらMoneroが多く、匿名暗号通貨のMoneroは、匿名性が極めて高く、誰がいつどこで使ったかわからないようになっているため、マイニングのウイルスアプリとして使われがちです。

 

ちなみに、これを受けて各取引所ではMoneroが禁止される傾向にあります。つまり、ハッキングしたサイトでMoneroを掘っても、ハッカー側は使いみちがないわけですが、海外の取引所には上場していますし、仮想通貨はボーダレスですから、特に問題が生じないのです。

 

怪しいサイトではなくとも、Wordpressのセキュリティがゆるいことからハッキングされていることは十分考えられ、どのサイトにもウイルスのリスクは存在します。

 

iPhoneやiPadが禁止された理由

 

勝手にマイニングをバックグラウンドで行うアプリなどがリリースされ、AppStoreの審査を通ったことから、世間に注目され、問題点が数多く指摘されるようになりました。有料の機能を無料で開放する代わりに、広告を入れるというモデルはよくあるアプリのビジネスモデルですが、この場合は、マイニングをするということでした。

 

しかし、それはiPhoneに過剰な負担をかけてしまうため、よくありません。さらに、毎イングをなんとかオフにする手段もなかったことから、問題となりました。

 

こうしたリスクをはらんだアプリがリリースされるにつけ、ブランド力の低下をおそれたApple社は、一斉にマイニング関係のアプリを禁止に動きます。2018年の6月には全面禁止となりました。

 

スマホが重たいと注意が必要

 

仮想通貨そのものが、ハッキングや不正利用に向いているという側面は確かにあります。そして、使っている人に若い世代が多いことから、よく知らないまま、なけなしのお金を投じてしまうことが多いのです。

 

そのため、ニセのウォレットを表示したり、自分のウォレット間で移動すると誘導し、送金してしまうなど、不正や詐欺も蔓延しています。

 

AppStoreもすべてを審査できるわけではなく、不正にプログラムが組まれていたら、通報がなければ動けないという面もあります。よって、iPhoneでは一括でマイニング系のアプリを禁止したほうが合理的だと判断されたのではないでしょうか。

 

iPhoneやiPadでマイニングはできない

 

現状、iPhoneやiPadでマイニングはできなくなっています。Apple社が全面禁止しているためです。よって、マシンパワーが余っているなと思っても、無駄にするしかありません。これは、ある意味で、Apple社の製品なのですから、それを使っている以上はしょうがないことなのです。

 

これから、マイニングの状況が進化するに従って、ふたたび解禁される可能性はゼロではありませんが、今後、市場が成熟していくかどうかにかかっています。将来、マイニング可能なデバイスが出てくる可能性もあり、ガジェットシーンも仮想通貨と同様に注目です。