サトシ・ナカモトはビットコインを設計するとき、とても面白い仕掛けを残しました。それが、マイニングです。ビットコインは任意のコンピュータによってブロックチェーン承認が行われ、計算の結果が正しければ、報酬としてビットコインがもらえるものです。
そして、仕掛けが面白いのは、参加者が増えるインセンティブになっており、また同時に、参加者つまり参加のコンピュータが増えれば増えるほど、マイニングの難易度も上がっていくのです。計算の競争に勝利できるコンピュータは限られており、さらにはビットコインにも発行上限枚数があることから、リソースの取り合いになるのです。
しかし、面白いのは、高スペックのマシンを買えば買うほど、イニシャルコストが高くなりますし、電気代の維持費もかかります。この点において、抜け穴はほぼ存在しないのも、興味深いところです。
ではマイニングの現状とは?そして将来性は?マイニングに詳しい識者に聞いてみました。
マイニングの現状は?
では、マイニングの現状を聞いてみましょう。お話をおうかがいするのは、国内3ヶ所、海外3ヶ所でマイニング施設を運営するPさんです。
Pさん!マイニングの現状についてお話聞かせていただけますか?
どんどん参加者が脱落していってますねー
マイニングの参加者が減少!原因は。。。
やっぱり仮想通貨相場の低迷ですね。2017年は爆益がでたビットコインですけど、230万円/BTCをピークに一気に下落しちゃいました。
相場が冷え込むと、マイニングも下火になるんでしょうか?
そうですね。ただ、ぼく個人でいうと、「みんなマイニングやめてくれ」って思っていますよ!
なんと!他の人がマイニングを中止すると、Pさんにメリットがあるのですね?
だって、マイニングは競争じゃないですか。脱落者が増えたら嬉しいですよ。そして、これも僕の個人的な考えですけど、ここでブロックチェーン技術の将来を信じられる人だけが、爆益を手にすることができるんですよ。僕がビットコインをはじめた2015年もそうでしたし、2017年ごろの爆益を掴んだ人たちは、みんな昔の、ビットコインが海のものとも山のものともえいなかったころから、仮想通貨の可能性を信じていたのです
マイニングの未来は?
Pさん、貴重なお話をありがとうございます。マイニングの将来について、Pさんが予測する未来を聞かせてもらえますか?
2018年は波乱の年でした。大きく上がって大きく下落し、事件もあって、、、でも相場に振り回されなかった人だけが、そしてブロックチェーン技術の未来を強く信じられた人だけが、将来的に成功するんだと思っていますね
Pさん。仮想通貨の相場が低迷すると、不安になってしまいます。だって、マイニングは、JPYに換金しなくとも、電気代がかかるわけです。よって、相場があがってくれないと、経費だけがでていって、耐えきれなくて脱落、というパターンが多いのではないでしょうか?
それはありますねー。そして2018年年末の相場をみていると、2019年もいきなり高騰ってことはないんじゃないでしょうか。だから、いまマイニング愛好家にできることは、時間があるとき、余裕があるときだけマイニングするというものです。
Pさんは、JPYに変えずに、仮想通貨で持っているということですね?
はい!換金せずに持っています。僕の場合は、会社を経営しているので、事務所があいている夜間にマイニングしたり、あまりに相場が低迷したら一時ストップしたりするなど、気楽にやっていますよ
Pさんは、焦ることはないのですか?
僕はブロックチェーン技術の将来を信じているので、もっともっと遠い未来に、いま仕込んでいる仮想通貨が僕に利益をもたらしてくれると思っています。
Pさん、ビットコインの未来はどうなると考えられますか?
僕は社会を変えると思っていますよ。現に、銀行や不動産といったおかたい業界でも、ブロックチェーンの導入および新規サービス開発に着手されつつあるんです。2019年はそれがさらに加速し、もうちょっと社会のオモテの部分に、ブロックチェーン技術が登場すると思います。もちろんスマートコントラクトも同じです。
Pさん、勇気づけられるお話をありがとうございました!
Pさんはマイニングを楽しんでおり、現状を憂えず、未来を見据えて楽しんでマイニングしておられるようです。マイニングから撤退する人も多い中、このPさんの現状と未来予測、面白いと思いませんか?今を信じる人だけが、未来の勝利を勝ち取るのかもしれません。