「What to mine」の使い方。GPU /ASICごとのマイニング効率や収益を計算しよう

「What to mine」は、マイニングをする人ならチェックしておきたい自動計算ツール(Webサイト)です。GPU枚数やASICの性能値を入力すると、予想ハッシュレートや収益性の高いコインを自動的に割り出してくれます。この記事では、What to mineの概要と使い方をご紹介します。

 

What to mineとは?GPUやASICのマイニング効率を自動計算

「What to mine」とは、GPUやASICの情報からマイニング効率を計算し、収益の高いコインを探してくれる計算ツールです。

または、コインごとの収益性を計算したり、ハードウェア価格を含めたコストを考慮し「何日で元をとれるか」を調べることもできます。

What to mineは、2014年に一般ユーザによって立ち上げられたサイトです。

マイニングの効率を上げるためにGPUを追加したい場合や、マイナーへの投資を検討するために収益を試算する場合に使える、パワフルで価値のあるツールです。

以降の章では、What to mineの使い方を詳しくご紹介します。

 

GPUからハッシュレートを計算/収益の高いコインを探す

まずはGPUの情報を元に、ハッシュレートや収益性の高いコインを探して見ましょう。

上部のメニューから「GPU」を押すと、GPUを元に試算する画面が表示されます。

この画面に調べたいGPUの情報(枚数、消費電力など)を入力すると、採掘アルゴリズムごとに、おおよそのハッシュレート値を計算してくれます。

[GPU枚数の入力]

画面上段から、調べたいGPUの枚数を入力します。

GPU名称(GeForceやRadeonの型番で表示)のボタンを押すと、そのGPUのON/OFF(試算に反映する/しない)を切り替えられます。

(上の画像でボタンが緑色になっている部分は、データが反映されている部分です)

GPUの数字を入力したままでOFFにすると、そのGPUは試算結果に反映されなくなります。

ここでは、「GeForce GTX 1080Tiを2枚」で入力してみましょう。

[アルゴリズム、ハッシュレート、消費電力の入力]

画面中段には、アルゴリズムごとのハッシュレートと消費電力を入力します。あらかじめ、上で入力したGPUの平均的な数値が表示されていますが、変えることもできます。

アルゴリズム名のボタン(青色)を押すと、アルゴリズムのON/OFF(試算に反映する/しない)を切り替えることができます。

[電気コスト、試算結果の絞り込み、計算ボタン]

画面下段は、電気代やDifficulty、対象とする取引所などの設定画面です。

左の「Cost」に消費電力(単位はUSドル/kWh)を入力し、右の「Calculate(計算する)」ボタンを押します。

(全国家庭電気製品公正取引協議会による、日本の標準的な電気代は $0.23(27円)です)

[収益性の高いコインの試算結果]

画面をスクロールすると、試算結果から収益性の高いコインが表示されます。

1行の情報は、左から次の通りです。

  • コイン名/アルゴリズム名
  • ブロック情報
  • Difficulty(採掘難易度)
  • 予測リワード
  • 取引所レート
  • 市場価格(上段:USドル換算、下段:BTC換算
  • BTC換算値(上段:平均値、下段:1日あたり)
  • USドル換算の収益(上段:報酬額、下段:コスト差引後の収益(1日あたり)
  • 収益性(上段:現在値|1日、下段:3日|7日)

 

見所としては、太文字になっているDifficulty、市場価格、コスト差引後の収益あたりを見て判断すると良いでしょう。

コイン名をクリックすると、ハードウェア価格を考慮した収益計算ができます。(次の章で説明)

 

コインごとの収益を計算

上部メニューから「Coins」を押すか、収益性の高いコインの試算結果から「コイン名」を押すと、コインごとの試算画面が表示されます。

ここでは、ハッシュレートや消費電力、コスト、ハードウェア価格などを入力した収益計算ができます。

今回は、「GeForce GTX 1080Ti 2枚」の試算結果で最も上位に表示されていた、「 Ravencoin」について見てみましょう。

右上の画面から、ハッシュレート、消費電力(Power)、電力コスト(Cost)、プール手数料(Pool fee)、ハードウェア価格(Hardware cost)を入力します。

最後に、Calculate(試算する)ボタンを押します。

今回は、ハードウェア価格に$1800(約20万円、Amazon調べ)を入力してみます。

画面の下に、試算結果が表示されました。

左の表には、RewardやDifficultyなどのマイニング情報が表示されます。チェックしたいのは、一番下の「Break even in=ハードウェア価格の元が取れるまでの日数」です。

この例では、コストの回収に8500日もかかってしまう(20年以上)結果がでました。とても収益にはなりそうにありませんね。

右の表には、上から「1時間/1日/1週間/1ヶ月/1年」あたりの収益データが表示されています。

列は左から、「単位/プール手数料/予測リワード/報酬のBTC換算値/報酬のUSドル換算値/コスト/コストを差し引いた収益」です。

「コインごとの収益を計算」機能を使うと、使いたいGPUからマイニングで収益のでそうなコインを絞りこむことができます。

 

ASIC(マイナー)から収益の高いコインを探す

次に、ASIC(マイナー)から収益性の高いコインを探して見ましょう。基本的な使い方は、「GPU」と同じなので、違うところだけご紹介します。

上部のメニューから「ASIC」を押すと、ASIC(マイナー)から試算する画面が表示されます。ASICの場合、ASIC名称ではなくハッシュレートと消費電力値を直接入力することで試算します。

[アルゴリズムごとのハッシュレート、消費電力入力画面]

画面の上部は、アルゴリズムごとにハッシュレート、消費電力値を入力する画面です。初期状態では平均的な値が表示されています。

実際のASICとはかなり異なる場合があるので、ASIC(マイナー)の性能値を入力しなおしましょう。

アルゴリズム名称(青/灰色のボタン)を押すと、ON/OFF(試算に反映する/しない)が切り替えられます。初期状態だとすべてがONなので、余計なものはすべてOFFにしましょう。

GPUと同じなので途中は省略しますが、以下は「Antminer Z9」で「Zcash」をマイニングした試算結果です。(詳しいやり方は、GPUの章をご覧ください)

左下の「Break even in」を見ると、286日で元が取れる計算になっています。

GPU2枚の試算結果と比べると、ASICでは現実的な値がでましたね。

 

複数コインの同時マイニングの収益を計算(ETH+、ETC+、EXP+)

上記メニューから「ETH+」「ETC+」「EXP+」を押すと、複数のコインを同時にマイニングした場合の収益を試算できます。

ETH+はイーサリアム、ETC+はイーサリアムクラシック、EXP+はExpanseとの組み合わせです。

詳しい使い方は「コインごとの収益を計算」と同じなので、ここでは省略します。

 

まとめ

「What to mine」では、GPUやASICの情報からマイニング効率を計算し、収益の高いコインを探しすことができます。

ハードウェア価格を考慮した場合に「何日で元をとれるか」も試算できるので、マイニングで儲かるかどうかを試算するのに使えるツールですね。

GPUの追加購入や組み合わせ、マイナーへの投資を検討する際の参考にすると良いでしょう。