Lyra2REv2アルゴリズムを知って効率よくマイニングしよう

Lyra2REv2(ライラ2アールイー・バージョン2)は、PoWのマイニングで使われるアルゴリズムの1つで、GPUによる計算を行います。採用しているコインはMonacoin、Vertcoinなどです。ASIC耐性が高く多くのメモリを使用することから、対応するASICやマイナーはまだ多くありません。この記事ではLyra2REv2の分類、マイニングできるコイン、ASIC/マイナー、マイニングソフトウェアについてご紹介します。

 

Lyra2REv2によるマイニング

 

Lyra2REv2(ライラ2アールイー・バージョン2)は、PoWマイニングで使用するアルゴリズムの一つで、GPU(グラフィックボード)による計算を行います。

 

(REの部分はReduced Efficiency(非効率化)、 v2はVersion 2の略)

 

Lyra2REv2は、当初はVertcoinで使用されるために開発されましたが、現在ではMonacoinなど他のコインでも使用されています。

 

Lyra2はASIC耐性(※)のあるアルゴリズムとして開発されました。計算に大量のメモリを必要とするため、費用と報酬のコストパフォーマンスが悪くなりやすく、ASICに不向きな性質を持っています。

 

※ASICによる大量計算を行いにくい性質のこと。セキュリティを高め、マイニングシェアの独占を防ぐ目的を持つ。

 

Lyra2REv2のバージョンとハッシュ関数

Lyra2REv2は、Lyra2REという一連のハッシュアルゴリズムからバージョンアップしたものです。

 

元になったLyra2REは、5種類のハッシュアルゴリズムを掛け合わせて構成されていました。そのVersion2であるLyra2REv2では、6種類のハッシュ関数を7回用いることで、より複雑な計算に改良されています。

 

[Lyra2REv2で使用されているハッシュアルゴリズム]

 

  • Blake
  • Keccak
  • Cubehash
  • LYRA2
  • Skein
  • Blue Midnight Wish (BMW)

 

 

このほか、Lyra2を使用した他のアルゴリズムには「Lyra2z」もあります。

 

マイニングを行う上では、Lyra2REv2とLyra2RE、Lyra2zは異なるアルゴリズムなので注意してください。

 

また、マイニングソフトウェアによっては、Lura2REv2を「Lyra2v2」と表記している場合もありますが、この2つは同じものです。

 

Lyra2REv2でマイニングできるコイン

 

Lyra2REv2でマイニングできるコインは次の通りです。

 

このうち、マイニング情報サイト「What to mine」のデータベースに登録されているコインには「★」をつけています。

 

  • ★Monacoin(MONA)
  • ★Vertcoin(VTC)
  • ★Verge-Lyra2REv2(XVG)
  • ★Hanacoin(HANA)
  • ★Straks(STAK)
  • ★Galactrum(ORE)
  • Kreds(KREDS)
  • Methuselah(SAP)
  • Absolute(ABS)
  • Straks(STAK)
  • WeyCoin(WAE)

 

(「What to mine(https://whattomine.com/)」「Crypto0(https://crypt0.zone/)」調べ)

 

Lyra2REv2対応のASIC /マイナー

 

Lyra2REv2はASIC耐性のあるアルゴリズムですが、Lyra2REv2対応のマイナーも少ないながら存在しています。

 

【Lyra2REv2対応のマイナー(括弧内はメーカー名)】

 

  • Dayun Zig Z1 (Dayun)
  • Dayun Zig Z1+ (Dayun)

 

(ASIC Miner Value(https://www.asicminervalue.com/)調べ)

 

Lyra2REv2を使えるマイニングソフト

 

Lyra2REv2が使えるマイニングソフトウェアには、NVDIAのGPU(CUDAを使用するGeForceなど)向けの「ccminer(シー・シー・マイナー)」、AMDのGPU(Radeon)向けの「sgminer」があります。

 

ここでは、利用者が多い「ccminer」について簡単に説明しましょう。

 

ccminerはWindows、Linuxで使えるオープンソースソフトウェアです。(自分でビルドすればmacでも使えます)

 

ccminerではLyra2REv2のほかにも複数のアルゴリズムを動かせるため、さまざまな仮想通貨のマイニングができ、とても便利な存在です。

 

ただし、コマンドラインで動かす必要があることから、使い慣れてない方にとっては少々敷居が高いかもしれません。

 

 

まとめ

Lyra2REv2はPoWマイニングで使われるアルゴリズムの1種で、GPUによる計算を行います。主にMONACOINやVertCoinなどで採用されています。

 

ASIC耐性が高く多くのメモリを要するため、Lyra2REv2対応のマイナーは2018年10月現在はDayun Zig Z1シリーズくらいしか出ていないようです。

 

マイニングソフトウェア(ccminer、sgminerなど)を使って、普通のパソコンのGPUでもマイニングすることができるので、興味がある方は一度試してみてはいかがでしょうか。