マイニングをしていると、電源の増設が必要になることがあります。電源を増設することで、消費電力の許容量が増え、さらにグラボなどのパーツを増設できるようになります。この記事では、電源の選び方から増設方法までを解説します。
マイニングをする上で電源は命綱。増設方法は?
マイニングをしていると、電源が足りなくなることがあります。たとえばグラボを増設したい場合や、CPUのクロック数をあげて消費電力が増えてしまう場合などです。
電源を増設して消費電力の許容値を増やすことで、もっと多くのグラボを積んだり、あるいはブーストクロックで高速に処理をさせることが可能になります。
電源の増設方法は簡単。PCのカバーを開けて現在の電源を外し、入れ替えたい電源をつけるだけです。初めての人は戸惑うかもしれませんが、そんなに難しいものではないので、安心してください。
増設の方法よりも、正しい電源の選び方のほうが苦労するでしょう。まずは電源の選び方から解説していきます。
マイニング向けにはどんな電源を増設すればいい?
電源を増設する(入れ替える)ときに気にしなければならないのが、次の3つです。
- 消費電力
- 大きさ
- コネクタの数
1の消費電力の計算は、すべてのPCパーツの消費電力を足すだけ。余裕を持ってさらに2倍にしておくと良いと言われています。実際には、2倍から多少は少なくても構いません。
のちほど、電力計算の仕方は詳しく説明していきますね。
2の大きさについては、PCのカバーを開けて実物を確認してください。カバーの大きさだけじゃ見えないこともありますので、かならず中身を確認しましょう。
3のコネクタの数とは、電源から出ているコードのコネクタの数になります。電源コードの規格は、PCパーツによって異なります。
コネクタはマザーボードやグラフィックボードなどへ繋ぎますので、接続先のパーツの規格を確認しておいてください。
必要な電源容量の計算の仕方
それでは、PCに必要な電力を計算していきましょう。
PCパーツの販売店などが、電源の容量を計算してくれるサイトを作ってくれているので、それを活用すると良いです。
画面中ほどの入力ウィンドウから必要な項目を入力すると、合計の消費電力、オススメの電源容量(消費電力の2倍程度)を表示してくれます。
電力が必要なパーツとして計算に含めたいものは、次の通り。
- グラフィックボード
- CPU
- メインメモリ
- ハードディスク(HDD、またはSSD)
- 光学ドライブ(DVDやBlu-rayなど)
- ファン(冷却のために取り付けることがある)
このほかの、マザーボードやサウンドカードなど細かな機器の消費電力は、最後に「必要な電源容量の2倍」を見積もる部分でまかないます。
ですので、上記の6つのパーツの消費電力を足しただけの電源容量では足りません。電源を購入するときは、消費電力に余裕を持ちましょう。
電源のコネクタ(PIN)について
電源からはたくさんの線が出ています。電源コードは細いコードが何本かまとまって、1つのコネクタになっています。
このコネクタのピンの数には、「24pin」「20pin+4pin」「8pin(4pinを2つ)」といった種類があります。
さらに接続先のパーツによって、「PCI-EXPRESS(グラフィックボード系)」や「CPU」「SATA電源コネクタ(光学ドライブ系)」などの規格が決まっています。
少しややこしいですが、電源に接続したいコネクタの形状は、あらかじめ確認しておきましょう。
電源から接続するパーツは、次のようなものです。
- マザーボード(多くは24pin)
- グラフィックボード
なお、CPU(多くは8pin)は電源ではなくマザーボードへ接続しますので、電源のコネクタの見積もりからは外して良いでしょう。
電源のスペック表に「規格」や「コネクタ」といった表記があるので、購入する際はそちらを確認してみてください。
電源の増設方法
電源を増設する手順を、かんたんにご説明しましょう。大きな流れとしては次の通りです。
準備:PCの電源を切り(カバー裏のON/OFFを必ずOFFに)、コンセントを抜いておく
(※危険なので必ずやってください)
① PCの電源を落とし、蓋を開ける
② 電源に接続されているすべてのコネクタを抜く
③ 電源をPCカバーに固定しているネジを外す
④ 電源を横にスライドして取り外す
⑤ 新しい電源を入れてネジで固定する
⑥ 電源にPCパーツのコネクタを接続する
⑦ PCを起動する
基本的な流れは、どれも同じです。安全面にさえ注意すれば、難しい作業ではありません。
ケーブルはぐちゃぐちゃにならないように、結束バンドなどでまとめておきましょう。
まとめ
マイニングをする際、グラフィックボードなどを増設しようとすると、電源の増設が必要になることがあります。電源容量の見積もり方法は、すべてのPCパーツの消費電力を足すだけ。
電源容量の計算をする際に考慮したいパーツは、グラフィックボード、CPU、HDDまたはSSD、メモリ、光学ドライブ、ファンなど。
電源容量の見積もりには、電源容量計算ツールなどのサイトを活用すると便利です。また、それぞれのパーツごとに電源コネクタの規格がありますので、あらかじめ確認しておきましょう。
電源を増設することで、より多くのパーツを搭載できるようになります。マイニングのパワーをあげたい場合に、ぜひ活用してみてください。